「萌え」って言うたびに詫びたくなる

"お母さんはどんなゲームのこともファミコンって呼ぶ" みたいな風潮、本当にあるんですかね。少なくともウチのオカンはちゃんとハードを呼び分けているんですけども、世間一般はどうなのか。オカン、僕がPUBGやってたら「殺人ゲームなんてして~!」って言ってきたけども。殺人ゲームて。

 

そう、まさにこの「殺人ゲームて」みたいな感情、この記事はその感情の話です。これ言外に「古っ……」とか「ださ……」みたいなニュアンス孕んでるじゃないですか。他の例だとDQNのことをオラオラ系って言うおっさんとか、ダメージジーンズをぼろぼろでみっともないって言うおばあちゃんとか、未だに"写メ"って言っちゃう僕とか。写メて。

 

そういう古臭いワードチョイス、古臭い考え方みたいなもので若い人とズレていくのは歳を重ねていくからには避けられないことなんだろうけども、まあ、できるだけズレたくないじゃないですか。その気持ちが暴走して若者言葉使いまくる痛いおっさんが顕現するんだろうけども。

 

このズレたくない機構の働きのせいで、僕どうしても言いづらい言葉があって。

"萌え系" なんですけど。

萌えって言葉から何を想像します? 電車男みたいなオタクが「萌え~~~~!」つってるクソ古いビジョンしか出てこなくないですか、アキバ、"ヲ" タク、2ちゃんねる、アニメ観てるやつは犯罪者予備軍って認識、そういう言葉の古さやら偏見やらがこびりついた言葉に思えて仕方がないんですよ、萌え系。

 

百歩譲って"萌え" だけならまだ良しとしても、系が付いたら完全にアウト。その瞬間に脳内クソ上司(54)が「きみは、あれだろw オタクくんってやつだろ、あの、萌え系のテレビアニメとか観てるw」とか絡んできて精神がだめになる。

 

思うに、萌えって言葉がオタクへの迫害に使われ過ぎて、僕の中で差別用語みたくなってるんだと思います。口にした途端こっちもクソ上司側の人間って思われそうって杞憂があるんだろうな。

 

単に「萌え系」って言わなければいいだけの話なんだけども、じゃあ代わりになんて呼べばいいのさって話で、ずっと代替ワードを考えてるんだけども思い浮かばない。日常系が近いのかもしれないけれど的確ではないし、美少女もの、っていうのも違うし。

いい感じの代替ワードが見つからんもんで、結局ずっと萌え系って言ってます。『あのマンガ面白いよね』「あー、あの、絵が……萌え系の」つって。